2009年05月13日

八重山クルチ三線 楽聖・知念績高

琉球古典音楽の楽聖・知念績高(1761―1828)※が愛用したという三線(棹(さお)部分)がこのほど、ブラジル・サンパウロ市内で見つかりました。

※知念績高翁は、現在の琉球古典音楽の二大流派である野村流の始祖 野村安趙翁と、安富祖流の始祖 安富祖正元翁の師にあたります。

琉球新報記事コチラ 


ブラジルの新聞コチラ 



常々、屋良先生は、「昔の名人が持っていた三線や、開鐘三線、名のとどろいた名器は、真黒では無くて、ウジラミーやトゥラー模様が入っている三線が多いはずだ」と言っているのですが、なるほどその通りだったんだと合点しているところです。実際、修理などで工房にやって来る年代物の三線は、ほどんどがウジラミーが入っています。


【八重山クルチとは・・・】
音質(音色・音量)、品質(キメ細かな最上質の木肌)、見た目の美しさ、希少価値、全ての点において最高級の材質です。琉球王朝時代から最上級ランクの材質として君臨している沖縄県南部の八重山地方産の材ですが、現在ほぼ全く流通していない大変貴重な材料でもあります。他の材が真似できない独特な奥深い味わいと甘くまろやかな艶、「一度聴いたら忘れられない音色」を生み出します
この材のなかでも更に希少性の高いものとして、厳しい自然環境の中、数百年かけて たたかれながら少しづつ少しづつ成長した材の中には、独特の模様(白黒のコントラスト、細やかな線模様、濃淡のぼかし模様などのコンビネーション)があらわれるものもあり、音色も更に一段と奥深いなんともいえない味わいがあります。


つい最近、八重山クルチの三線をネットに掲載したのですが、この三線にあまりにもよく似ているので、驚いているところです。

八重山クルチ三線 楽聖・知念績高






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Posted by 三線職人 at 09:25│Comments(0)三線販売
 
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